2014/05/12 更新

「ハンセン病」運動家の訃報を聞いて

ハンセン病問題の真相究明と差別・偏見の克服、社会復帰の実現をめざして、

2005年に設立された「ハンセン病市民学会」の第10回総会・交流集会開会中に、

運動の先頭に立ってこられたお二人が相次いでお亡くなりになりました。

9日神美知宏(こう みちひろ)全国ハンセン病療養所入所者協議会会長、

11日谺雄二(こだま ゆうじ)ハンセン病違憲国倍訴訟全国原告団協議会会長です。

私はお二人のお話をお聞きする機会はありませんでしたが、

10年数年前、日野三郎さん(国立療養所長島愛生園入所者自治会長)と

冬敏之さん(作家・ハンセン病国家賠償訴訟原告)の講演をお聞きしました。

全国の入所者は4月1日現在、1850人、平均年齢83.4歳です。

90年にも及ぶ国の強制隔離政策と、それを違憲とした熊本判決。

その後も国が強行した職員大幅削減による医療・介護体制の悪化とのたたかいなど、

1世紀以上の患者を中心とした運動を引き継ぐことは、

かつての強制隔離政策が戦争体制の中ですすめられただけに、

今日特別に重要な意義をもちます。

県政の会事務局T

冬敏之「ハンセン病療養所」受賞 (pdf)

東京新聞記事 「重監房」の差別を証言 (pdf)